インドネシアに対する渡航情報(危険情報)の発出

ロングステイ財団、認定アドバイザーがご案内します海外渡航情報。

本日は、平成23年4月20日に外務省から発令されております、
インドネシアに対する渡航情報(危険情報)発出のご案内です。

ご渡航をご予定されていらっしゃる方はくれぐれもご注意下さい。

※このブログの情報ソースについて、当発信者が外務省へ著作権の確認と、
文章引用について関係部署への報告・確認を行い、皆様方にご案内しております。

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●アチェ州、パプア州及び西パプア州
:「渡航の是非を検討してください。」(継続)
●中部スラウェシ州のポソ県及びパル市
:「十分注意してください。」(引き下げ)
●上記を除くすべての地域(首都ジャカルタ及びバリ島を含む)
:「十分注意してください。」(継続)

☆詳細については、下記の内容をよくお読みください。

1.概況

(1)インドネシアにおいては、ジュマ・イスラミーヤ(JI)が首謀したとされる
大規模な自爆テロが、ジャカルタ及びバリ島で2002年から4年連続して発生し、
また2009年7月にもジャカルタで発生しましたが、その後、事件の実行犯とみら
れる強硬派主要メンバーが摘発されることなどにより、テロの実行能力は低下
したものと見られていました。
しかし、2010年2月、アチェ州においてテロリスト訓練キャンプの存在が確認
され、訓練参加者に加え、JI主要幹部が摘発されるなど、依然として逃亡中の
実行犯が各地に点在する状況があらためて浮き彫りになりました。
このように、インドネシア国内には、今なおテロの脅威が存在していますので
テロの標的になるような場所には可能な限り近づかないようにするなど、
安全確保に十分留意する必要があります。

(2)アチェ州では、2009年4月の議会選挙及び同年7月の大統領選挙は平和裡に実
施されたものの、武器及び弾薬を使用した凶悪事件ないしはテロ事件が依然と
して散発的に発生しています。
また、分離独立や州の分割問題を抱えるパプア州及び西パプア州においても引
き続き治安情勢の推移を特に注意深く見守る必要があります。

(3)首都ジャカルタを始めとする主要都市では、国内政治の動きとともに、今後
も学生・労働組合等を始めとする大小様々なデモ活動が発生する可能性もあり
ますので、引き続き注意する必要があります。

(4)インドネシア国内において、2005年に鳥インフルエンザ(H5N1)のヒトへの
感染が確認されて以降、国内各地で感染者が確認されており、インドネシア保
健省によれば、2011年3月までに175例が確認され、うち144例が死亡していま
す。なお、2010年の発生状況は、9例確認、うち7例死亡、2011年の発生状況は
3月までに4例確認、うち3例死亡となっています。
また、狂犬病については、インドネシアではジャカルタ特別州、ジョグジャカ
ルタ特別州など一部の地域を除いて全国で患者が確認されており、年間100人以
上が死亡しています。

2.地域情勢
(1)アチェ州、パプア州、西パプア州
:「渡航の是非を検討してください」

これらの地域へ渡航を予定されている方は、常に最新の情報の入手に努め、渡
航の是非を含め自らの安全について真剣に検討し、渡航される場合には十分な
安全対策を講じてください。

(イ)アチェ州
同州においては、2005年に、インドネシア政府とアチェの独立を求める武装集
団「GAM(独立アチェ運動)」との間で和平合意が結ばれました。
その後、同合意に沿った和平プロセスが比較的順調に推移していますが、同州
では、元GAM兵士の社会復帰をめぐる問題や経済格差といった問題が残っており
散発的に強奪、要人宅等への手榴弾投げ込み事件、暴力事件などが発生してい
る上、金銭目的の強盗や銃器等を使用した犯罪も発生しています。
また、同州においては、 2008年に、中国人や世界銀行のコンサルタント(フラ
ンス人)を対象とした身代金目的の誘拐事件も発生しています。
2009年11月には外国人を対象とした銃撃事件が複数発生しています。
また、2010年2月には、アチェ山中において武装訓練を行っていたJI関係者が多
数摘発されましたが、同年3月現在、依然として逃亡中の者がおり、警察による
捜索が継続されています。

(ロ)パプア州及び西パプア州
パプア州及び西パプア州においては、分離独立を求める声もあり、独立派住民が
関与しているとも言われる衝突等が治安当局との間で散発的に発生しています。
プンチャック・ジャヤ県ムリアでは、近年、国軍駐屯部隊襲撃や民間人の殺害事
件が発生しているほか、治安当局と住民との間で銃撃戦が発生しています。
また、米系鉱山会社フリーポート社に係るテンバガプラでの警備員と地元民との
衝突事件や、アベプラでの抗議デモグループと警官隊との衝突事件が発生してい
るほか、ティミカでのシェラトン・ホテル襲撃事件、ジャヤプラでのチェンドラ
ワシ大学卒業生狙撃事件等も発生しています。
2009年7月には、フリーポート社の社員(豪州人)及び警備員が連続して射殺され
る事件が発生しています。
なお、過去にはティミカにおいて、外国人を含む民間人が射殺される事件や、パ
プア州の三分割に関連して、中部イリアンジャヤ州の設立をめぐって賛否両派の
住民による衝突事件が発生しています。

(2)中部スラウェシ州のポソ県及びパル市
:「十分注意してください」

中部スラウェシ州のポソ県及びパル市では、2005年から2007年にかけて、宗教
紛争に起因した爆弾爆発事件や治安当局と住民の衝突事件等が発生しましたが、
2008年以降は宗教間の大規模な衝突や爆弾テロ事件などは発生しておらず、ポ
ソ県及びパル市内の伝統市場は昔の活況を取り戻し、市民生活も安定してい
ます。
以上の状況から、ポソ県及びパル市に係る危険情報を「渡航の是非を検討して
ください。」から「十分注意してください。」に引き下げますが、同地域の不
安定要因は完全に消えたわけではなく、また不測の事態が発生するおそれは依
然として排除できませんので、同地域に渡航・滞在を予定されている方は、上
記情勢を踏まえ、現地情勢に関する最新の情報を入手した上で渡航・滞在の適
否を検討してください。
また、現地滞在中は十分な安全対策を講じて不測の事態に巻き込まれないよう
慎重に行動し、万一不測の事態発生等治安が悪化する場合には、直ちに現地を
離れる等の対処ができるよう準備と心構えをおろそかにしないようお願いし
ます。

(3)上記を除くすべての地域(首都ジャカルタ及びバリ島を含む)
:「十分注意してください。」

マルク州は2年にわたって、また、北マルク州、中部スラウェシ州は数年にわた
って、大規模な宗教間衝突や爆弾テロ事件などは発生しておらず、治安は総じ
て平穏に推移しています。
しかしながら、いずれの州においても紛争の火種が依然燻っていますので、
渡航に際しては十分な安全対策を講じるようお勧めします。
また、不測の事態に巻き込まれないよう最新の関連情報の収集に努めるとと
もに、欧米人が多く集まるナイト・クラブやディスコ、主要欧米関連施設
(例えば、各国の在外公館等政府関連機関、外資系等の主要企業関連施設)
など、爆弾テロの標的となるような場所には極力近づかないよう御注意くだ
さい。
さらに、ショッピング・モール等の大勢の人が集まる場所でも十分注意を払い
夜間の外出はできる限り控え、外出の際には、車での移動、歩行時を問わず、
不審な動きをしている人物や車がいないかなど周囲の状況に最大限の注意を
払って、自らの安全確保に心掛けてください。
また、利用するホテルや訪問予定の観光スポットについても、標的とされる
可能性はないか、十分な安全対策がとられているか等につき確認するなど、
渡航に際しては従来にも増して慎重な準備をお勧めします。

3.滞在に当たっての注意
(1)渡航者全般向けの注意事項

(イ)首都ジャカルタやバリ島においては、過去に爆弾テロ事件が発生していま
すので、テロ関連情報も十分留意しつつ、安全対策を再確認してください。

(ロ)強盗、パンク強盗、路上でのひったくり、一流ホテル内のロビーやレストラ
ンでの置き引き、あるいは押し売り等による被害が依然として跡を絶ちません
。また、タクシー強盗及び路線バス内での集団スリなど刃物を所持した強盗等
も多く発生しています。
ホテル内も含め、それぞれ十分な注意が必要です。詳しい犯罪手口については
<安全対策基礎データ>を御参照ください。

(ハ)2005年に鳥インフルエンザのヒトへの感染例が確認されて以降、現在に至る
まで、継続して感染例が確認されています。
養鶏場、鳥を扱う市場、観賞用鳥店、動物園、家禽類飼育家庭などに不用意・
無警戒に立ち寄らず、接触を避け、特に、鳥類の死体、内臓、排泄物には接触
しないでください。
また、鶏肉や卵を調理する際には十分に加熱してください。念のため、人込み
への立入りは最小限にし、外出後には手洗い、うがいなどの通常の感染症予防
対策を励行してください。
高熱、全身倦怠感、呼吸器症状等が出た場合には、ためらわず最寄りの信頼で
きる医療機関を受診してください。
今後、ヒトからヒトへの感染が発生・拡大するような状況になる可能性があり
その場合には、出入国や物流の制限が生じ、社会生活に大きな影響が及ぶおそ
れがあるため、最新の情報を入手するように努めてください。

(ニ)インドネシアでは、2008年以降、狂犬病の感染例が、ジャカルタ特別州、
ジョグジャカルタ特別州等一部地域を除く全国で確認されており、インドネシ
ア政府は、2011年2月、特に感染例の多いバリ州、北スマトラ州ニアス県及び
マルク州東南マルク県の3地域に対し、狂犬病に関する非常事態宣言を発令して
予防対策の強化を呼びかけています。
これらの地域では、2010年だけでも、犬などの狂犬病媒介動物からの咬傷の報
告数は74,858件にのぼり、このうち195例が狂犬病を発症・死亡しています。
狂犬病は犬だけでなく猫やイタチ等の他の哺乳動物からも感染する可能性があ
ります。
犬や猫、その他の動物にむやみに手を出さないよう注意してください。
また、もし狂犬病のおそれのある動物に咬まれた場合には、速やかに医療機関
を受診するか、帰国後直ちに検疫所に相談して適切なワクチンを接種してくだ
さい。

(ホ)渡航に際して常用薬を多量に持参される方は、入国審査等の際に無用の誤解
やトラブルを避けるためにも、念のため事前に治療薬の処方箋(英文・写真入
り等)を用意するなどの対策を講じてください。

(2)観光旅行者向けの注意事項
バリ島、ジョグジャカルタ、バタム島、ビンタン島等の観光地では、強盗傷害
事件、ひったくり、スリ、タクシー運転手による料金不当請求、麻薬犯罪
(薬物売買に巻き込まれるケースを含む)、カード賭博詐欺、睡眠薬強盗等に
日本人が巻き込まれるケースが多発していますので、甘い言葉で接近してくる
人物には警戒するとともに、これら犯罪に巻き込まれないよう安全対策を心
けてください。
また、バリ島では、2009年、日本人旅行者が警察官を装った現地人の男に宿泊
先のホテルから誘拐され、金品を奪われて殺害されるという事件が発生してい
ます。この事件では、ホテル側が、制服を着た人物が警察官であるかないかを
確認しないまま被害者の部屋まで直接訪ねることを許すなど、ホテルの保安体
制の甘さが浮き彫りになりました。
バリ島では、危機管理意識を持って、保安体制のしっかりしたホテルを選定す
るなど、十分な安全対策を講じてください。
なお、インドネシア警察は、宿泊先に警察官を名乗る者が来て連行しようとす
る場合、ホテル側に依頼して警察署に電話してもらい、警察官と名乗る者の氏
名や職員番号等の身元確認をする等し、相手の要求には不用意に応じないなど
未然の防止対策をとるよう呼び掛けています。
もし、警察への連絡が取れない場合は、取扱旅行会社、又は日本総領事館等に
連絡して、警察官と名乗る者の身元確認に努めてください。特に、深夜の時間
帯に警察官が単身で宿泊先に来て同行を求めるような場合は、一層慎重に対応
する必要があります。
防犯対策の詳細については、<安全対策基礎データ>を御参照ください。

(3)長期滞在者向けの注意事項
インドネシアに滞在中の方は上記情勢を十分考慮し、また下記事項にも御留意
ください。なお、バタム島及びビンタン島については、在シンガポール日本国
大使館においても最新の情報が入手可能です。

(イ)現地に3か月以上滞在される方は、緊急時の連絡などに必要ですので、到着後
遅滞なく管轄の大使館・総領事館に「在留届」を提出してください。
また、住所その他の届出事項に変更が生じたとき又はインドネシアを去る(一
時的な旅行を除く)ときは、必ずその旨を届け出てください。
なお、在留届は、在留届電子届出システム
(OPRネット http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。
また、郵送、FAXによっても行うことができますので、管轄の大使館・総領事館
まで送付してください。

(ロ)外出の際には身の周りの安全に注意を払うとともに、可能な限り夜間の外出
は控えるよう心掛けてください。

(ハ)外出中に不測の事態が起きた場合は、自宅、職場(旅行者の場合はホテル
)等、安全な場所に移動して事態が収束するまで待機するとともに、最寄りの
日本国大使館・総領事館にも状況を報告してください。

(二)多数の人が集まる場所及び過去に大規模なデモや集会が行われた場所(首都
ジャカルタにおいては、ホテル・インドネシア前のロータリー、独立記念塔、
スマンギ交差点、スナヤン競技場、国会周辺、欧米主要国大使館前、コタ等)
へ行く際には周囲の状況に注意してください。

(ホ)うわさやデマに惑わされないようにしてください。

(ヘ)「渡航の是非を検討してください。」の危険情報が発出されている地域に
渡航・滞在を予定されている方は、滞在中の連絡先等の情報を御家族等本邦及
び現地の関係者に残すとともに、インドネシア国内の日本国大使館又は総領事
館ともできるだけ事前に連絡を取って現地の最新情報を入手してください。
また、不測の事態に備え、食料、飲料水を備蓄しておくとともに、パスポート
貴重品、衣類等をいつでも持ち出せるように準備しておき、さらに、退避手段
についても常時確認しておいてください。

 

クプクプバロン

(問い合わせ先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐に関する問い合わせを除く)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5139
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐に関する問い合わせ)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678
○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(外務省代表)03-3580-3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ: http://www.anzen.mofa.go.jp
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
○在インドネシア日本国大使館(在ジャカルタ総領事館)(管轄区域:各総領事館管轄区域を除くインドネシア全土)
住所:Jl. M. H. Thamrin No.24, Jakarta 10350, INDONESIA
電話:(市外局番021)3192-4308
国外からは(国番号62)-21-3192-4308
FAX:(市外局番021)3192-5460
国外からは(国番号62)-21-3192-5460
ホームページ: http://www.id.emb-japan.go.jp/index_jp.html
○在マカッサル出張駐在官事務所(管轄区域:北スラウェシ州、ゴロンタロ州、中部スラウェシ州、東南スラウェシ州、南スラウェシ州、西スラウェシ州、マルク州、北マルク州、パプア州、西パプア州)
住所:Jl. Jenderal Sudirman No.31, Makassar, INDONESIA
電話:(市外局番0411)871030又は872323
国外からは(国番号62)-411-871030又は872323
FAX:(市外局番0411)853946
国外からは(国番号62)-411-853946
○在メダン日本国総領事館(管轄区域:ナングル・アチェ・ダルサラム州、北スマトラ州、西スマトラ州、ジャンビ州、リアウ州、リアウ諸島州)
住所:JI.P.Diponegoro, No.18, Medan, North Sumatra, INDONESIA
電話:(市外局番061)4575193
国外からは(国番号62)-61-4575193
FAX:(市外局番061)4574560
国外からは(国番号62)-61-4574560
ホームページ:http://www.medan.id.emb-japan.go.jp/j/
○在スラバヤ日本国総領事館(管轄区域:東ジャワ州、東カリマンタン州、南カリマンタン州)
住所:Jl. Sumatera 93, Surabaya, INDONESIA
電話:(市外局番031)5030008
国外からは(国番号62)-31-5030008
FAX:(市外局番031)5030037
国外からは(国番号62)-31-5030037
ホームページ:http://www.surabaya.id.emb-japan.go.jp/j/
○在デンパサール日本国総領事館)(管轄区域:バリ州、西ヌサトゥンガラ州、東ヌサトゥンガラ州)
住所:Jalan Raya Puputan No.170, Renon, Denpasar, Bali, INDONESIA
電話:(市外局番0361)227628
国外からは(国番号62)-361-227628
FAX:(市外局番0361)265066
国外からは(国番号62)-361-265066
ホームページ:http://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/index_jp.html
○在シンガポール日本国大使館
住所:16 Nassim Road, Singapore, 258390, Republic of Singapore
電話: 62358855
国外からは(国番号65)-62358855
ホームページ:http://www.sg.emb-japan.go.jp/

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